地元の木で、住み継ぐ家を建てようColumn
ひとと地球にやさしい木の家は、近くの山の木で建てると、わたしたちにとっても、地球にとってもやさしい住まいになります。
そんな、木の家のすぐれたところを紹介します。
ウッドマイルズという考え方
ウッドマイルズとはウッド(wood)・マイルズ(miles)という字の如く、木材の輸送に関する新しい環境指標です。
近くの山の木で家を建てることは、木材の輸送を抑えることができ、輸送時のCO2削減にもつながります。
木の家は、CO2を固定できる
木材が育つ森林は、その成長過程において多くの二酸化炭素を吸収し、木材となってからも炭素を固定し続けます。
つまり、木で家を建てるということは、CO2を固定し続けることができるわけです。
また、木材は再生可能な天然資源であり、製造エネルギーが極めて少ない建材のひとつです。
持続可能なサイクルをつくる
若い木は成長のためにCO2をたくさん吸い込みますが、年をとると徐々にその量が減っていくと言われます。
そのため、人工林では成長のピークを過ぎた高齢木を伐採して使い、また新しい若木を育てていくことが大切になってきます。
植え、育て、伐採して活用し、また新しい木を育てる。
…森林を守ることは、まさにサステナブル(持続可能な、という意味)なサイクルをつくり出すことなのです。
捨てるところがない材料
原木から採れる太い木材は、無垢材として柱や梁などに使いますが、残りの細い木材は、集成材に加工することで有効な資源とすることができます。
細かくしておが粉を作ると、牛舎の敷料やキノコの菌床としても利用できます。
また、払った小枝なども粉砕して、スーパーウッドという合成木材として再利用するなど、地元の木は使い切ることのできる材といえます。
200年住宅という家づくり
200年住宅、最近では、長期優良住宅という表現に変わってきましたが、これまで諸外国に比べ短命といわれてきた日本の家も、国の施策もあって長持ちする家にシフトしようとしてきています。
全国で地元の木を使った先導的モデル事業が提案され、ここ兵庫でも、兵庫の森の木をつかった案が採択されました。
住み継げる家は、エコな家
自然の恵みというイメージだけでなく、様々な面でエコロジーに貢献している近くの山の木で建てる家づくり。
近くの山の木を、無駄なく使い、丈夫で長持ちするように建てるということは、地球にやさしい家づくりであることに間違いなさそうです。